「病院を辞めたい。でも、看護師しかしたことがない私が企業で働けるのかな?」
そう思ったことはありませんか?
夜勤がつらい。
この先も二交代勤務を続けられる自信がない。
できれば夜勤のない仕事がしたい。
でも、企業勤務って未知の世界。
「企業の看護師って何するの?」
「デスクワークなんてしたことないけど大丈夫?」
「病院を辞めて後悔しない?」
「そもそも企業看護師って求人あるの?」
私も、転職する前は同じように思っていました。
そんな私ですが、総合病院で4年半勤務したあと、企業看護師へ転職。
その後、企業看護師として5年間働き、結婚による引っ越しをきっかけに再び転職しました。
現在は2社目の企業で2年間勤務し、育休中です。
つまり、
総合病院4年半 → 企業看護師① 5年 → 企業看護師② 2年
と、これまでに企業で7年間働いてきました。
最初の転職では、総合病院時代より年収が約50万円下がりました。
それでも、私は企業に転職したことを後悔していません。
むしろ、子どもを持った今は、
「あのとき企業勤務に転職していてよかった」
と改めて感じています。
この記事では、私が実際に経験した総合病院から企業勤務への転職について、年収・仕事内容・人間関係・メリット・デメリット、そして看護師ママになった今感じていることまで、できるだけリアルにまとめます。
- 私が看護師になった理由
- 総合病院で4年半。いろいろな診療科を経験
- 夜勤明けの太陽が、あまりにもつらかった
- 「病院を辞めたい」だけではなかった
- なぜ企業看護師を選んだのか
- 企業看護師①への転職。活動期間は約1か月
- 企業看護師①の仕事内容は「保健指導」
- 気になる年収は?総合病院から約50万円ダウン
- 夜勤はなくなった
- 人間関係はどうだった?
- 病院と企業の違い
- 企業勤務に転職してよかったこと
- 逆に、転職して後悔したこと
- 企業看護師②へ。結婚による引っ越しがきっかけ
- 企業看護師②の仕事内容は「医薬品の問い合わせ対応」
- 企業②の選考はすべて遠隔で進みました
- 企業②では年収が上がった
- 企業②でも人間関係に不満はなし
- 看護師ママになった今、企業勤務でよかったと思うこと
- 「病院を辞めたい。でも企業は怖い」と思っている看護師さんへ
- 企業看護師の求人はどうやって探した?
- ハローワークもチェックしておいて損はない
- 私が企業看護師への転職を考えている人に伝えたいこと
私が看護師になった理由
そもそも、私はなぜ看護師になったのか。
小さい頃、私は喘息でよく病院に通っていました。
そのときに優しく寄り添ってくれた看護師さんが、なんとなく印象に残っていました。
「看護師さんって優しいな」
そんな小さな憧れがあったのだと思います。
高校生になった頃、担任の先生から、
「女の子は公務員か看護師みたいな資格職だと、妊娠や出産をしても働きやすいよ」
と言われました。
当時の私は、
「なるほど。資格があれば、この先も仕事に困らなさそう」
と妙に納得。
そこから看護師を目指すようになりました。
そして看護師免許を取得し、総合病院へ就職しました。
総合病院で4年半。いろいろな診療科を経験
最初に勤務したのは総合病院です。
4年半の間に、
- 総合診療
- 整形外科
- 外科
- 救急
などを経験しました。
看護師としてたくさんのことを学びましたし、患者さんと関わることも好きでした。
病気やケガをした患者さんのそばにいて、少しずつ元気になっていく姿を見る。
看護師としてやりがいを感じる瞬間もたくさんありました。
それでも、働き続ける中で少しずつ、
「この働き方を、この先もずっと続けられるのかな?」
と思うようになりました。
夜勤明けの太陽が、あまりにもつらかった
もともと私は、そこまで体力があるほうではありませんでした。
特に夜勤が続くと、身体的な負担を感じることがありました。
今でもよく覚えているのが、夜勤明けに外へ出たときの太陽です。
とにかく、まぶしい。
「太陽、こんなに明るかったっけ……」
と思いながら帰っていました。
それくらい身体が疲れていたんだと思います。
当時はまだ若かったので働けていました。
でも、結婚や出産、そして年齢を重ねることを考えたとき、
「この先も二交代勤務を続けられる自信がない」
と思うようになりました。
「病院を辞めたい」だけではなかった
転職を考えた理由は、夜勤だけではありません。
病棟勤務の中でも、私はリーダー業務やサマリーの記載など、少しデスクワークに近い仕事が好きでした。
また、糖尿病や腎不全の患者さんへの教育をしているうちに、
「この人たちが病気になる前に、何かできることはないのかな?」
と思うようになりました。
病気になった人を治療するだけではなく、病気になる前から健康をサポートする仕事にも興味が出てきたんです。
そして、もうひとつ。
ちょっとミーハーな理由もありました。
ドラマで見るような、おしゃれな都会のオフィス。
きれいな服を着て、財布だけ持ってランチに行く会社員。
「こういう働き方、ちょっとしてみたいな」
と密かに憧れていました。
もちろん、実際に企業で働いてみるとドラマとは違いました(笑)。
それでも、
「一度、病院以外の世界を見てみたい」
という気持ちはどんどん大きくなっていきました。
なぜ企業看護師を選んだのか
私が企業勤務に興味を持った一番の理由は、
デスクワークなら、病棟よりも体力的に続けやすそう
と思ったからです。
看護師を辞めたいわけではありませんでした。
看護師の資格やこれまでの経験を活かしながら、働く場所を変えてみたい。
そんな気持ちでした。
もちろん不安はありました。
「企業って何をするの?」
「会社員として働いたことがないけど大丈夫?」
「看護師の経験って役に立つの?」
今振り返ると、分からないことだらけでした。
でも、求人を見ているうちに、
「看護師って、病院以外でも働けるんだ」
と少しずつ思えるようになりました。
企業看護師①への転職。活動期間は約1か月
最初の転職では、転職サイトとハローワークを利用しました。
転職活動にかかった期間は約1か月。
面接では、
- 志望理由
- これまでの看護経験
- これまでどんな看護をしてきたか
- 通勤は可能か
- デスクワーク中心になるが大丈夫か
などを聞かれました。
病院とは少し違う質問もありましたが、これまでの看護師経験を振り返りながら、自分なりに答えていきました。
そして、無事に企業へ転職。
ここから私の企業看護師生活が始まりました。
企業看護師①の仕事内容は「保健指導」
最初の企業では、主に保健指導を担当しました。
生活習慣病などを対象に、健康になるためのアドバイスをする仕事です。
対象者とのやり取りは、
- 電話
- 対面
- ビデオ通話
など。
病院では、すでに病気になった患者さんに対して看護をすることが多かったのですが、企業では、
「病気になる前に、どう健康をサポートするか」
という視点が強くなりました。
病棟で行っていた生活指導とはまた違った難しさがありましたが、
「病気になる前にできることって、こんなにあるんだ」
と感じることも多かったです。
気になる年収は?総合病院から約50万円ダウン
ここは、企業看護師への転職を考えている人なら気になるところだと思います。
私の場合、総合病院時代の年収は、
約550万円
でした。
そこから企業看護師①へ転職したところ、
約500万円
になりました。
つまり、
約50万円の年収ダウンです。
「企業に行けば給料が上がる」という転職ではありませんでした。
むしろ、最初ははっきり年収が下がりました。
でも、私はこの転職を後悔しませんでした。
なぜなら、年収だけでは測れないくらい、働き方が変わったからです。
夜勤はなくなった
企業勤務になって、一番大きく変わったこと。
それは、
夜勤がなくなったこと。
です。
夜勤明けの太陽に苦しむこともなくなりました。
そして、病棟勤務と比べて身体が圧倒的に楽になりました。
デスクワーク中心の仕事になったことで、病棟勤務時代に悩んでいた腰痛もなくなりました。
仕事が終わったあと、
「まだ今日の体力が残っている」
という感覚がありました。
これは私にとってかなり大きな変化でした。
人間関係はどうだった?
企業①では、人間関係に特に不満はありませんでした。
病棟のようにスタッフ同士が常に密接に関わるというより、あまり深く関わりすぎない会社風土だったと思います。
もちろん、これは会社によって大きく違うと思います。
「企業なら人間関係が楽」とは一概に言えません。
ただ、私自身は人間関係で悩むことなく働くことができました。
病院と企業の違い
企業勤務になって、働き方はかなり変わりました。
私が特に感じた違いは、
デスクワークが中心になったこと。
そして、
私服で働くようになったこと。
さらに、
自分の仕事が直接、人の命に関わる場面が少ないこと。
病院では、患者さんの状態が急変することもあります。
その場で判断しなければならないこともあります。
一方、企業ではもちろん責任のある仕事ですが、病院とはまた違った種類のプレッシャーでした。
私にとっては、この違いが精神的にも身体的にも大きかったです。
企業勤務に転職してよかったこと
① 圧倒的に身体が楽になった
一番よかったのは、やっぱりこれ。
デスクワーク中心になり、病棟勤務と比べて身体が圧倒的に楽になりました。
そして、悩んでいた腰痛もなくなりました。
「看護師として働く=体力勝負」
という働き方から少し離れることができたのは、本当に大きかったです。
② 美容に気を遣う時間ができた
病院勤務の頃より、自分自身の身だしなみに時間を使えるようになりました。
仕事に行くための服を選んだり、髪や肌のことを気にしたり。
病院勤務の頃にはあまり余裕がなかったことにも、少しずつ目を向けられるようになりました。
③ 「会社員として働く」経験ができた
これも転職してよかったことのひとつ。
病院で働いているだけでは、なかなか身につかなかった、
- 他社とのメール
- 電話対応
- ビジネスマナー
- 会社員としての仕事の進め方
などを経験することができました。
「世の中には、こんな働き方もあるんだ」
と知れたことは、私の中では大きな経験でした。
逆に、転職して後悔したこと
もちろん、良いことばかりではありません。
① 服にお金がかかる
これは本当に地味に困りました(笑)。
病院では仕事着がありますが、企業勤務ではそうはいきません。
毎日何を着ていくかを考えないといけない。
そして、仕事用の服も必要になります。
「会社員って、意外と服にお金かかるんだな」
と思いました。
② 通勤が大変なこともある
企業のオフィスは都会にあることも多く、通勤が大変なこともありました。
病院と比べて、駅から近いオフィスが多い一方で、そもそも都会まで通わなければならない。
企業看護師を探すときは、仕事内容だけではなく、通勤時間もしっかり確認しておくことをおすすめします。
③ 患者さんと話す機会が減った
これは、看護師として少し寂しかったところです。
病棟では、患者さんとたわいもない話をしたり、少しずつ距離が近くなっていったり。
そういう時間も私は好きでした。
企業勤務では、病院ほど患者さんと直接関わる機会はありません。
「人と話すことが好き」という看護師さんにとっては、物足りなく感じる場合もあると思います。
企業看護師②へ。結婚による引っ越しがきっかけ
企業①では5年間働きました。
その後、結婚による引っ越しをすることになり、転職することになりました。
このときは、
総合病院4年半+企業①5年
というこれまでの経験を活かして転職活動をしました。
そして、その経験を評価してもらい、企業②へ転職することができました。
企業①から②への転職活動にかかった期間も、約1か月です。
企業看護師②の仕事内容は「医薬品の問い合わせ対応」
企業②では、電話で医薬品に関する問い合わせに対応する仕事をしています。
例えば、
「この薬はどうやって使用するんですか?」
「この薬についての資料が欲しいです」
といった問い合わせです。
企業①では保健指導。
企業②では医薬品に関する問い合わせ対応。
同じ「企業看護師」でも、仕事内容はかなり違います。
企業看護師というと、
「健康診断」や「保健指導」
をイメージする人も多いと思います。
でも実際には、看護師の医療知識を活かして、企業の中でさまざまな仕事ができるということを、私は自分の転職を通して知りました。
企業②の選考はすべて遠隔で進みました
企業②は自宅から距離があったため、遠隔で選考を進めてもらいました。
選考の流れは、
書類選考
↓
筆記テスト
↓
面接①
↓
面接②
という流れでした。
遠方だったので、
「面接のために何度も会社へ行かなければいけないのかな」
と思っていましたが、私の場合は遠隔で進めてもらうことができました。
企業への転職というと、なんとなくハードルが高く感じるかもしれません。
でも、私の場合は看護師としてのこれまでの経験を活かして選考を受けることができました。
企業②では年収が上がった
企業①への転職では、
総合病院:約550万円
↓
企業①:約500万円
と、約50万円下がりました。
その後、企業②では、
約570万円
になりました。
つまり、私の場合は、
総合病院:約550万円
企業①:約500万円
企業②:約570万円
という年収の変化でした。
企業②では、総合病院時代よりも約20万円高くなりました。
もちろん、これはあくまで私自身のケースです。
企業看護師になれば必ず年収が上がるわけではありません。
ただ、私の場合は、総合病院での経験に加えて、企業①で5年間働いた経験も評価してもらえたと感じています。
最初の転職で年収が下がったからといって、それがずっと続くとは限りません。
私自身は、企業での経験が次の転職につながりました。
企業②でも人間関係に不満はなし
企業②でも、人間関係に大きな不満はありません。
病棟時代ほど飲み会などが頻繁にあるわけではありませんでしたが、同じ年代の人たちと楽しく仕事をすることができました。
病院と企業では、人との関わり方も少し違います。
私は、病棟のような密な人間関係よりも、適度な距離感で仕事をする企業の環境が自分には合っていたのかもしれません。
看護師ママになった今、企業勤務でよかったと思うこと
そして今、私は子どもを育てながら育休中です。
子どもを持った今になって改めて、
「企業に転職していてよかったな」
と思っています。
看護師の仕事は、1日の中にたくさんのタスクや記録があります。
患者さんの状態によって、予定していた仕事が後ろ倒しになることもあります。
一方で企業勤務では、もちろん忙しい日も締切もありますが、もう少し長いスパンで仕事を進めることができます。
これが、子育てとの両立を考えるうえで大きいと感じています。
例えば、
「子どもが急に熱を出した」
「保育園から呼び出しがあった」
というとき。
あらかじめ業務を調整しておけば、チームメンバーに大きな負担をかけることなく、帰ったり休みをいただいたりしやすい。
もちろん、これは会社や部署、仕事内容によって違います。
企業勤務だから必ず子育てしやすい、というわけではありません。
それでも、
自分で先の予定を見ながら業務を調整できる働き方
は、子どもがいる今の私にとって、とてもありがたいと感じています。
「病院を辞めたい。でも企業は怖い」と思っている看護師さんへ
もし今、
「病院を辞めたい」
と思っているけれど、
「看護師しかしたことがないし……」
「企業なんて自分には無理そう」
「デスクワークなんてできるかな」
と思っているなら、私も最初は同じでした。
企業で働いたことがなかったので、何をするのかもよく分かりませんでした。
それでも実際に転職してみると、病院で身につけた経験は、思っていた以上に企業でも活かすことができました。
患者さんの話を聞く力。
相手に分かりやすく説明する力。
医療に関する知識。
相手の状況を考えて対応する力。
病棟で当たり前のように使っていたスキルが、別の形で役立つこともあります。
そして、最初の転職で年収が下がったとしても、それでキャリアが終わるわけではありません。
私自身、企業①で5年間働いた経験が、その後の転職で評価されました。
企業看護師の求人はどうやって探した?
ここは、企業看護師を目指すなら知っておいてほしいところです。
私自身は、転職するときに複数の転職サイトに登録して求人を探しました。
企業看護師の求人は、病院ほどたくさんあるわけではありません。
病院のように「いつ見ても求人がたくさんある」という感じではなく、人員が不足したときなど、必要になったタイミングで募集されることが多いと感じました。
そして、転職サイトによって少しずつ掲載されている求人が違いました。
そのため私は、
「企業看護師に興味があるなら、早めに登録して求人を見ておく」
ことをおすすめします。
今すぐ転職する予定がなくても、
「こんな求人があるんだ」
「こういう仕事なら自分にもできそう」
と知っておくだけでも違います。
いい求人が出たときにすぐ気づけるようにしておくことが大切だと思います。
私自身が実際に利用した転職サイトのひとつが、マイナビ看護師です。
私は転職活動の際に利用しましたが、現在利用できるサービスや求人状況は変わることがあります。
そのため、今から企業看護師を目指す方は、複数の転職サービスで求人を比較してみるのがおすすめです。
ハローワークもチェックしておいて損はない
もうひとつ利用したのがハローワークです。
正直、企業看護師の求人が出ているかどうかはタイミング次第。
「これはもう、ある意味運だな」
と思うこともありました(笑)。
でも、実際に企業看護師の求人が出ていることもあります。
私は、ハローワークの求人をインターネットから検索できる方法を確認して、気になったときに自分で検索できるようにしていました。
わざわざ窓口まで行かなくても、自宅から求人をチェックできます。
企業看護師に興味があるなら、転職サイトだけでなく、ハローワークもときどきチェックしてみるといいと思います。
私が企業看護師への転職を考えている人に伝えたいこと
企業看護師に転職して、すべてが理想通りになったわけではありません。
最初は年収も下がりました。
通勤が大変なこともありました。
仕事用の服にもお金がかかりました。
患者さんと直接関わる機会が減って、少し寂しく感じることもありました。
それでも、私にとっては、
夜勤がなくなったこと。
身体が圧倒的に楽になったこと。
腰痛がなくなったこと。
病院では経験できなかった会社員としての仕事を経験できたこと。
そして、
子育てをしながら働くことを考えられる環境になったこと。
これらを考えると、企業に転職して本当によかったと思っています。
「病院を辞めたい」と思ったとき、必ずしも「看護師を辞める」必要はありません。
働く場所を変えるという選択肢もあります。
病院以外にも、看護師の資格や経験を活かせる仕事はあります。
もし今の働き方に少し違和感があるなら、いきなり退職を決めなくても大丈夫。
まずは求人を見てみる。
転職サイトに登録して、どんな仕事があるのか知ってみる。
それだけでも、自分の選択肢が少し広がると思います。
私も最初は、
「企業なんて私にできるのかな?」
と思っていました。
でも、今では企業勤務7年。
そして子どもを持った今、
「あのとき一歩踏み出しておいてよかった」
と思っています。
病院を辞めたいけれど、企業勤務が怖い。
そんな看護師さんに、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。



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